わたしらしく、暮らせるまち。
2017年10月11日

ところで、「としまぐらし会議」って何ですか?
豊島区女性にやさしいまちづくり担当課長に聞いてみました

豊島区女性にやさしいまちづくり担当課長 宮田 麻子 プロフィール

長野県生まれ。豊島区民歴は約30年。米国の大学を卒業後、外資系メーカーのマーケティング職やマイクロソフト日本法人の広報を務めた後、フリーランスでPR業務に従事。豊島区の公募に応募し、2016年4月より現職。

「としまぐらし会議」という名称を初めて聞いたとき、「どんな人が、どんなことを話す会議なんだろう?」と思ったのは、筆者だけではないはずです。

そこで「としまぐらし会議」の発案者である、豊島区女性にやさしいまちづくり担当課長の宮田麻子さんに、としまぐらし会議とは何なのか、どのような想いや意図からスタートしたのかを、直接聞いてみることにしました。

今回の「としまぐらし会議」のテーマでもある「わたしらしく、暮らせるまち。」というキャッチコピーについて少しお話いただけますか。

宮田:「わたしらしく、暮らせるまち。」これは現在豊島区が進めている女性にやさしいまちづくりのテーマでもあるんです。「女性にやさしいまちづくり」という言葉を聞くと漠然としていて「女性だけ?」、「やさしいってどんな?」という疑問が浮かぶかもしれません。豊島区の「女性にやさしいまちづくり」は、ひとり一人の多様なライフスタイルを大切にすることが基本コンセプト。女性に視点をあわせてまちを見渡すことで、子どもや年配者、外国人などすべての人が住みやすく、働きやすい、誰もが自分らしく暮らせるまちを目指すものなのです。

自分らしく暮らせるまち、暮らしやすいまちとはどんなまちでしょう。

宮田:民間から行政に入って感じたことは、まちづくりは決して行政だけがやるものではないということ。これまで、いわゆる「住みやすい」と言われてきたまちは、子育て支援などの福祉や教育の充実など、行政が提供するものによるところがほとんどだったかと思います。もちろんそういった行政サービスの充実も大切である一方、これからは「『自分たちの住む地域を、自分たちの手でつくっていく人たち』が多く住んでいるまち」が暮らしやすいまちなのだと思います。そして、豊島区には実は「『まちづくり』、という意識はなくても、自ら動いてよりよい地域を作り上げていく人々」が多く住んでいることをあらためて実感しています。そんな区内に住み、活動する人々にスポットをあて、多様なライフスタイルを紹介するために、昨年としまscopeというWebサイトを立ち上げました。

その「としまscope」から、今回の「としまぐらし会議」へと発展したのでしょうか?

宮田:はい、「としまscope」の取材を通じて、このまちに暮らすじつに個性豊かな面白い人たちとの出会いや新たなまちの魅力を発見がある中で、このような人たちが集まったら、もっと面白いまち、暮らしやすいまち、「『わたしらしく、暮らせるまち。』を、みんなでつくる。」ことができるんじゃないかと。会議を通じて、参加者の皆さんにアイデアの種をたくさんまいていただき、それを皆で少しずつ育てていく。いわゆる住民ワークショップや説明会、審議会などでは、住民と行政や企業や大学など異なる立場の人々がフラットかつ多方向に対話の場を持つことがあまりないように思います。「公民連携のリアルな場をつくりたい」という発想が起点となって「としまぐらし会議」が生まれました。

宮田さんご自身も豊島区民だそうですね。

私自身、豊島区民として暮らしてすでに30年近くになりますが、会社員時代は日常生活を送る中で「豊島区」を意識することはほとんどなく、「暮らしているまち」という枠を超える特別なものはありませんでした。2014年に豊島区が消滅可能性都市の指摘を受けた際も、一住民としてはピンときていませんでした。そんな中、豊島区が職員の民間採用を行うことを知り、あらためて豊島区について考える機会を得たんです。そこで初めて、「暮らすまち」が「自分ゴト」になりました。「豊島区として、一区民として、もっとできることはあるんじゃないか」と考えたんです。

取材中、その場にいる参加者それぞれの目を見て話をしてくださったのが印象的でした。

「としまぐらし会議」にはどんな方に参加して欲しいですか?

宮田:日々の暮らしの中で感じることや気づいたこと、こんな風になったらいいな、という願いがある人、自分の住むまちで何かしたいというアイデアを持っている人。すでに活動されていたり、その活動仲間やアイデアを求めている人など。男女問わず、いろいろな立場の人に参加して欲しいと考えています。

「としまぐらし会議」では、具体的にどんなことをするのでしょうか?

宮田:グループワークを通じて、参加者それぞれの生活に根付いた「こうしたい」という希望や意志を明らかにしていきます。また、そうしたアイデアの種を実現していけるよう、ワークショップには区の職員や区内企業なども参加する予定です。

手もとには、使いやすいようにカスタマイズされた手作りのノートと、タブレットPC。

「会議」というと構えてしまう方も多いと思うのですが?

宮田:いえいえ。今では積極的に街づくりに関わっているプレゼンターの皆さんも、はじめの一歩を踏み出したのは個人的な願いや想いからでした。今回も「暮らしの中で、ちょっと気になっていることがある」そういう方に、ぜひ参加して欲しいです。

民間出身の私や民間で活動されているプレゼンターの皆さんが民と公の間に立つことで、区民みなさんのリアルな声を集めていきたいと思いますので、ぜひご参加ください。

取材・文 松山 あれい

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