わたしらしく、暮らせるまち。
2017年11月24日

としまぐらし会議第1回 Kick Off ~これからのとしまぐらし~

「としまぐらし会議」は、豊島区に暮らすひと、企業、団体、学校など、いろいろな立場のひとが一緒になって「こんな街にしたい!」を話し合う場です。ワークショップ形式の会議を全部で4回行うなかで、“わたしたち”のほしい未来を実現させるための一歩を踏み出します。11月14日に開催された第1回目は、豊島区役所1階にある「としまセンタースクエア」にて行われました。


「わたしらしく、暮らせるまち。」を、みんなでつくる。

その日、定員30名を予定していた「としまぐらし会議」に集まったのは、総勢55名。豊島区に住んでいる、働いている、通学しているなど、まちになんらかの関わりがあるみなさんです。「住民、行政、企業などさまざまな立場の多様なひとたちが、交わり、つながり、フラットにまちのことを話しあう場がほしかった」という、「としまぐらし会議」発起人の、女性にやさしいまちづくり担当課長の宮田麻子さんのあいさつで、幕が上がりました。

──「現在、豊島区で暮らすひと、働くひと、まちづくりのプレイヤーとして活動をしているひとにスポットをあてる「としまscope」というメディアを運営しています。空き家や公園など課題は山積みですが、なにより、多様なひとを受け入れる懐の深さがこのまちの魅力です。まちの主役はそこに暮らすひとや働くひと。ですが、同時に、まちへの関わり方はひとそれぞれです。積極的に関わるひともいれば、じわじわと自分の活動がまちににじみ出ているというひとも。だから、どんなひとでも、まちのことを自由に話し合える場をつくろうと考えたんです。行政と民間事業者の審議会や、住民ワークショップという形ではなく、住民、行政、企業がフラットに対話する場として。それが、『としまぐらし会議』です」

さて、第1回目のこの日は、前後半にわかれた2部制で構成されています。

まちの未来をつくっていきたいと参加したみなさんも、はじめはどこかそわそわとした様子。そんな緊張をほぐすため、各自ニックネームつきの名札を作成し、ファシリテーターの古瀬さん(ニックネーム:マーボー)のアイスブレイクで、この場にどんなひとが集まっているのかを確認する簡単なレクリエーションが行われました。お互いにあいさつを交わし、自分と同じようなひとの存在を周りに確認しながら、ほどよく場内がざわつきはじめたところで、さっそく、前半のメインとなるゲストプレゼンターのプレゼンテーションがはじまりました。


第1部:聞いて学び、自分のこととして考えてみる。

すでに豊島区においてなんらかの活動をおこなっているゲストプレゼンターとして集まったのは、竹沢徳剛さん、藤岡聡子さん、栗林知絵子さん、青木純さんの4名。彼らのお話から、これからおこなっていくプロジェクトに対する活力やヒントを得るのが、前半のテーマです。各プレゼンのあとには、これから4回にわたって「豊島区の未来」を考えるなかまとして、参加者同士で自己紹介も兼ねた感想共有をおこなう時間も、3分間ずつ設けられました。

竹沢徳剛さん「私の未来スコープ:長屋」

生まれ育ったまちで、周りのひとたちとコミュニケーションをとりながら、“消滅可能性都市”と呼ばれた豊島区とそこに暮らすひとに火をつけたい!

巣鴨出身。仰高小卒。東日本大震災を機に多様性のある新しい共同体の必要性を感じ、米国から帰国し、41室のシェアハウスRZP巣鴨を開設。RZP大塚では子育てと仕事を両立させる託児所付きシェアオフィスを運営中。

──「喜びや楽しさをみんなで共有すれば、その価値は十倍、二十倍に膨れ上がる。反対に、悲しいことや辛いことだって、百分の一、千分の一で済むと思うんです」
続きを読む

 

藤岡聡子さん「私の未来スコープ:まだまだいけるよ!我が豊島区!」

“なにをするか”より、“だれとするか”が重要。小さくても一歩を踏み出せば、ひとがひとを呼び、追い風になるはず。

1985年徳島県生まれ三重県育ち。24才で介護ベンチャー・老人ホーム立ち上げを経験後、2度の出産を経てデンマークへ留学。帰国後、福祉の再構築をミッションに起業。現在、椎名町にて世代・福祉の出会う場「長崎二丁目家庭科室」運営。

──「これまでなかったひとの流れや、年齢に関係のない社会的な役割を生み出し続けられれば、と考えています」
続きを読む

 

栗林知絵子さん「私の未来スコープ:おせっかい」

地域のことを“じぶんごと”にすれば、これまで出会えなかったまちのひとと出会え、想いを知ることができるはず。

NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク 理事長。地域の子どもを地域で見守り育てることをコンセプトにNPOを設立。全国に先駆けて「要町あさやけ子ども食堂」を立ち上げた他、「池袋本町プレーパーク」「無料学習支援」等を展開。

──「豊島区がどんな場所になってほしいか、というと『子どもが安心して“くう ねる 遊べる(学べる)”まち』ですね。そしてゆくゆくは、子どものためだけの特別な場所ではなく、地域のあらゆるひとが集まる場所にしていきたい」
続きを読む

 

青木純さん「私の未来スコープ:豊かな公共が広がるまち」

公共空間を市民のリビングのようにどんどん活用することで、区民がのびのびと暮らせる、いつまでも心象に残るようなまちづくりを。

豊島区出身。「としま会議」発起人。区内に飲食店「都電テーブル」を2運営。豊島区のリノベーションまちづくりを牽引し、構想の策定や「グリーン大通り等賑わい創出事業」に取組み、民間主導の公民連携を実践。2017年11月18、19日開催IkebukuroLivingLoopを企画運営。

──「子どもたちが『いつか帰ってきたい』と思えるようなまちに育てようと考えています」
続きを読む

 

喜びや楽しみの共有、社会的役割の橋渡し、だれもが集まれる場の創出、そして、記憶に残るまちの育成。4人のプレゼンターが、“四者四様”のやりかたで豊島区のいまと未来に貢献しているのがわかったところで、前半が終了しました。


第2部:自分をふりかえり、未来を想像する。

4名のプレゼンターからの溢れんばかりの活力を浴び、たっぷりとヒントを得たあとは、いよいよグループに分かれてのワークショップの時間です。

ここでは、参加者が5~6名のグループに分かれ、10年後の自分の姿やまちの未来を想像し、それぞれが取り組んでみたいことを共有します。

最初に行ったのは、「私の今/未来シート」の記入です。年齢、住まい、家族構成、仕事、豊島区での活動や関わりについて、自分の現状を振り返ることで、そこから見えてくる10年後の未来を想像します。“こんな自分だったらいいな”ということをリアルに考えるのは、楽しいようでなかなか難しい作業でもあります。それでも、「豊島区の未来」を創造しに来ている参加者のみなさんは、スラスラと10年後の未来を描いているようでした。

次のステップは、そうして見えてきた自分のいまと未来を基に、未来の豊島区でどんな風景を見てみたいかを、黄色い付箋に思いつくだけ書くというものです。なにかしら基準があることで、リアルな風景が思い浮かびやすくなり、「豊島区がこうだったらいいな!」「こんな街にしたいな!」が、具体的な言葉としてどんどん黄色い付箋に落とし込まれていきます。

そして付箋は、ひとりひとり用紙に貼っていき、グループ内で共有します。

公園がきれい/毎日お天気コーナー/農地がある/道であいさつ/地元産食材/父親たちのつながり/都電がビルの間を走る姿/肉屋・魚屋がある/大きな図書館/安心安全健全なまち/まちのなかに畑/ゴミの100%リサイクル/子どもが泣いても気にしない/孤独死ゼロ……など、さまざまな未来の景色が広がりました。

そうやって挙げたなかから、自分にとってもっとも重要だと思うひとつを選び、双眼鏡のかたちをした「としまscope」のロゴマークに「私の未来スコープ」を記入します。

こんな未来のかたちが見えてきました!

それぞれのスコープをつかってまちの未来を覗いてみたあとは、いよいよ最終ステップへ。今度は青い付箋に「ほしい未来を実現するために、豊島区であなたが取り組んでみたいこと・やってみたいこと」を書いていくことで、少し具体的なイメージを膨らませてみます。

区内すみずみランニング/子どもの作品展示会/まちのデコレーション/花壇づくり/花火大会/フラッシュモブ/やりたいことをやるひとのお手伝い/チームをつくりたい/近所のひとにあいさつをする/行ったことのない場所に行ってみる/子どもと一緒に仕事をしたい/スタンプラリー……。

まちの未来が自分の未来とすっかり重なりはじめたみなさんからは、よどみなくすいすいと、アイディアが生まれてきます。青い付箋も、先ほど同様グループ内で共有。共有しながら、新たな意見も次々と出てきていました。

会議冒頭の“どこかそわそわとした様子”は、どこへやら。アイディアの共有と楽しいおしゃべりが最高潮に達したタイミングで、ファシリテーターの古瀬さんから合図が掛かり、終了!

──「本日はこれでおしまいですが、『としまぐらし会議』は、はじまったばかりです。2回目、3回目と、より具体的な取り組みを決めていく時間になります。次回は、参加者のなかに自分と関心の近いひとを見つけ、チームを組むことからはじめていきましょう」

最後に、参加者全員での集合写真を撮り、第一回目の「としまぐらし会議」がお開きとなりました。

集合写真に写った55名の顔も、『としまぐらし会議』全4回を終える頃には、もしかするとまったく違うものになっているかもしれません。一体、どんな一枚になるのか。いまから、楽しみです。

としまぐらし会議の第2回目は、12月16日(土)。特設ページの情報も、随時あたらしくしていきます。お楽しみに!

文・高阪正洋 写真・栗原論

expand_less